動画撮影の仕事、踊る八百屋の紹介。
去年から動画撮影と編集の仕事をしている。
北杜で一番仲のいい友人が立ち上げたプロジェクトのプロモーション動画で、月一でyoutubeで配信してきたのだけど、今日は11回目の撮影だった。
彼女のプロジェクトは美味しい野菜のオンライン販売。無農薬、無化学肥料、彼女が美味いと断言する農家さんの野菜を全国に届ける仕事。白州の農家さんがどんな風に野菜を育てているのか、その野菜をどう調理するのか、農家さんのロケと手軽な調理法を紹介する動画を撮っている。
彼女はアフリカンダンスのダンサーでもあって、元お菓子屋さんでもあって、まずもって、人間として面白い。魅力がある。最初に北杜で彼女に出会った時、髪の毛が赤かった。太陽光の加減で目が緑色に見える時がある。私と同じくでかい(身長が)。ぶっ飛んだ人生を送ってきている。よって、私には魅力的に見える。はじめは彼女のことを何も知らないで私からナンパした形だったけれど、声をかけずにはいられなかったのは彼女のことを深く知るようになってから納得した。予想を遥かに超えて面白く、知らなかった世界がどんどん開いていった。人を魅了させるとはこういうことだんだろうと思う。
私は東京生まれで、でも東京都の端の町田だから、子供の頃は田舎のような場所もあって、父が畑をやっていたりしたから割と土にまみれて育った。足の裏にとげが刺さって痛かったりはしょっ中だったし、虫も平気で触れた。だから東京から田舎に移住した時、結構田舎暮らしには自信があった。でも実際は違う。私は田舎を知らないし、自然を知らない、と、彼女と出会ってからよく思うようになった。
都会が嫌いなわけではない。ごちゃっとある感じ、雑多な感じ、路地を見ると入って行きたくなる感じ、こちらにはそういうのはない。時々恋しくなることがある。デザイン性の優れた空間、建築物、製品、そういうものは東京にうんとあるけれど、こちらには探さなければ出会えない。ただ、素材感では遥かにこちらの方が味があるものが多い。素材はこだわっているところが多い。雰囲気ではごまかせないし、ごまかさない。多分私はこだわったものが好きなのだと思う。
今日彼女は日本人のプライドの出し方と、外国人のプライドの出し方についての違いを話してくれた。日本人はプライドを表に出すことを否とするけれど、外国人はプライドを全面に出してくると言った。他人が自分よりも高く評価されると、自分の方をもっとちゃんと見ろと主張する、堂々と。日本人は対抗意識はその場では出さず、陰でこそこそやる。仲間を作って。プライドには2種類あると思うと彼女は言った。人も自分も下げてしまうプライドと、逆に両方を上げていくプライド。彼女は日本人と外国人の違いとして話したけれど、彼女がいた場所が自分に自信を持っている人たちの場だったのだと、私は感じた。とすると、きっと彼女から見て日本人というのは自信のない人が多い民族と感じられるのかもしれない。
私は、影のこそこそは避けたいけれど、影の努力は好きだ。誰にも気づかれなくても自分が納得するまで追求する姿勢は日本人らしいなと思う。私の思う日本人であるけれど。でもその努力を自分のためだけに持っておくのはもったいないと思う。そして傲慢だとも思う。わかってもらえなくていい、自分だけわかっていれば、は、もったいないレベルの傲慢さ(どういうレベルだ?)。努力して得た知識はシェアするからこそ価値がある。周りも自分も一緒に上がっていくのが、自然だ。特別なことではなく、自然なことなのだと思う。
気軽に表現できるツールが増えてきた現代だけれど、まだまだ表現することを怖がっている人が多いと感じる。そんな中で、彼女を見ていると力をもらう。そして気張っていた力が抜けたりもする。そのまんまでいいんだなと思う。ありのままで勝負している彼女に私はまだまだ魅了されている。
踊る八百屋
撮った中で一番気に入っている椎茸農園の動画。
全動画はこちらから
https://www.youtube.com/channel/UCGd1TfqbJS6W-b2ckBi_lew
白州ファーマーズマーケット・オンラインショップ
https://hakushu-farmers.stores.jp/
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