【YOGA】ラージャヨーガ 3種の身体と5つの鞘




ラージャヨーガ 序文

【3種の身体と5つの鞘】
真我は3種の身体によって隠されている、この真我をどのようにしたら霊視できるのかが本書の主題。

真我は3種の身体によって被い隠されている。①肉体、②微細体、③原因体。この3つの身体は真我を守る城のようなもの。真我は城主。
「私」という場合、そう呼ばれているものは2つの実存原理(Tattwa)が集まってできている。生命のない物質(Jada)と生命(Chetan)。生命は生命のない物質の中に隠されている。生命そのものである真我の居どころは、 物質元素から創られているこの身体。

①肉体
肉体は粗雑体と呼ばれる。この肉体は5種の粗雑元素からできていて、過去に行った行為を反映して創り出されている。そしてこの肉体は2つの部分からなっている。そのうちより粗雑な部分は食物鞘(Annamaya Kosha)であり、もう一つは生気鞘(Pranayama Kosha)。これらの鞘はともに城主である真我に粗雑次元での奉仕をしているけれど、こうした肉体自身が奉仕する力を持っているわけではない。この奉仕の力、エネルギーは実は身体の内側にある別の身体から送られてくる。

②微細体(Sukshma Sharira)
別の身体とは、微細体のこと。(真我を被い隠している3つの身体のうちのひとつ。)微細体は、非常に微細な気体のような物質からできている。肉体全体の内に浸透し広がっている身体。力の面から言えば、この微細体は肉体を動かす立場にある。
肉体の動きのすべては、この微細体から送られてくる力や刺激によってのみ惹き起こされる。この刺激として伝わってくる力の中には、①知識、と②運動、とういう2種の力が混ざり合っている。これら2種の力によって生命力が生じ、肉体の全ての機能が保たれている。

微細体も2つの部分から成り立っている。 一つは運動の力が勝る意識鞘(Manomaya Kosha)。もう 一つは知識の力が勝る理智鞘(Vijnanamaya Kosha)。この知識と運動という生命力もこの微細体に属するものではなく、他のもう一つの身体が微細体内部に満ち溢れており、この身体から微細体へと生命力が伝えられている。

③原因体
このもう一つの身体を、カーラナ・シャリーラ、または、リンガ・シャリーラ、アヴィヤクタ・シャリーヤと呼ばれている、いわゆる原因体である。(真我を被い隠している3つの身体のうちのひとつ。)
原因体は微細体よりさらに精妙な身体であり、微細体へと力を送っている。この原因体自身はその活動力を歓喜鞘(Anandamaya Kosha)の内部から受け取っている。原因体は光の塊のように視えるが、本来は生命力のないものであり、他2つの身体同様、自分では生命力を生じさせることはできない。


構造を整理してみる。

3種の身体   5つの鞘

①肉体
1食物鞘(Annamaya Kosha)
2生気鞘(Pranayama Kosha) 2つの鞘から構成

②微細体
3意識鞘(Manomaya Kosha)
4理智鞘(Vijnanamaya Kosha) 2つの鞘から構成

③原因体
5歓喜鞘(Anandamaya Kosha) 1つの鞘から構成

生命力は、原因体に伝えられ、原因体から微細体に伝えられ、微細体から肉体に伝えられる。

このように真我を内に宿す3種の身体は、生命そのものである真我と比べた場合、全く生命を持たぬものと言える。5つの鞘全部に生命活動が生じるのは、生命としての真我がそこに宿っているから。

スワミ・ヨーゲンシヴァラナンダ著 「魂の科学」より

【補足】
人間は五つの層で成り立つとされ、それらの五つの層とは、魂本体であるアーナンダマヤ・コーシャ(歓喜鞘、原因体)、ヴィジュニャーナマヤ・コーシャ(理智鞘)、マノマヤ・コーシャ(意識鞘)、プラーナマヤ・コーシャ(生気鞘、生命体)、アンナマヤ・コーシャ(食物鞘、肉体)である。コーシャは原義で鞘という意味であり、また魂を容れるものとしての体という意味でもあり、意識波動の稠密性の違いによるそれぞれの層という意味でもある。

引用http://www.geocities.jp/chandi1813/essc17yuukaitoreikai.html


2012.1.24

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